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【徹底解説】海外赴任は家族帯同と単身どちらがいい?メリット・デメリットを現役駐在員が教えます!

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「海外赴任が決まった!」

「家族を連れて行くか、単身赴任すべきか悩んでいる」

「家族帯同、単身赴任それぞれのメリット・デメリットはある?」

この記事では、海外赴任で家族帯同と単身赴任のメリット・デメリット、判断のポイントなどについて解説します。

この記事を読めば、家族帯同と単身赴任それぞれの特徴を理解でき、自分や家族にとって最適な選択をすることができるようになります。

海外赴任は、自分だけでなく家族の人生をも左右する重大な決断。

これから海外駐在を予定している方、将来的に海外赴任してみたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください 😉

もくじ

海外赴任者の現状

  • 家族帯同と単身赴任者の割合
  • 国や地域によって違う
  • 子供が小さいうちは家族帯同のケースが多い
  • 子供が大きくなると帯同しにくくなる
  • 家族帯同か単身赴任かは家族とよく話し合って決めよう

駐在員といえば、以前は主に大手メーカーや銀行・商社がほとんどでした。ですが、今では企業の海外進出の増加に伴い、中小企業の駐在員も増加しています。

赴任先も以前は欧米や中国が中心でしたが、近年ではASEAN諸国やアフリカへの赴任も増えています。

  • 生活環境
  • 言葉の違い
  • 文化の違い

など、慣れない異国の地でビジネスをするだけでもハードですが、日常生活においても戸惑いやストレスを感じるもの。

駐在生活のキーポイントは「家族帯同」の有無です。家族帯同とは、赴任者の家族が一緒に転勤先に移住することです。

一昔前までは、海外赴任は家族帯同を原則としている企業もありましたが、現在では家族と相談した上で一緒に移住するかを決めるのが一般的になっています。

家族帯同と単身赴任者の割合

引用:転勤に関する個人Web調査|独立行政法人労働政策研究・研修機構

2017年に行われた調査では、既婚の海外転勤者のうち家族帯同 が 50.4%、単身赴任が 49.6%とほぼ半々の割合でした。

ちなみに、既婚の国内転勤者の状況は、家族帯同が 58.5%、単身赴任が 41.5%と家族帯同の割合が若干多くなっています。

国や地域によって違う

家族帯同の有無は赴任先の国や地域によっても左右されます。

2006年の「海外駐在者の配偶者が帯同を希望したか」の調査では、

  • オセアニア地域は同行を「希望する」割合が高い
  • 中近東や中南米、北米地域は「希望しない」の割合が高い

という結果となっています。

家族帯同での赴任は、現地の治安や生活環境がキーポイントだということがわかります。

出典:第6回海外派遣勤務者の職業と生活に関する調査|労働政策研究・研修機構

子供が小さいうちは家族帯同のケースが多い

海外派遣者の年齢が20〜30代と若いほど、家族帯同をするケースが多くなる傾向にあります。

・子供が小さいうちは一緒に暮らしたい
・幼いうちから異文化体験や外国語に触れてほしい
・受験や進学への影響も比較的少ない

子供の将来を考え、海外の経験をさせたいという思いから、家族を帯同する方が多くなっています。

子供が大きくなると帯同しにくくなる

一方、40〜50代で子供が成長して大きくなってくる頃には、単身赴任の割合が増えます。

  • 子供の受験や教育に大きく影響する
  • 友人などの人間関係に不安がある

といった理由から、帯同に慎重な家族も多いです。

2017年の調査でも、転勤者が単身赴任を選んだ理由の上位は、

「子の就学・受験のため」(42.5%)
「持ち家があったため」(30.8%)

となっており、子供の教育や持ち家に対する懸念が家族帯同の有無に影響しています。

引用:転勤に関する個人Web調査|独立行政法人労働政策研究・研修機構

家族帯同か単身赴任かは家族とよく話し合って決めよう

海外赴任する本人と配偶者の間で、片方が帯同を希望しているのに、もう片方は単身を望んでいる・・・といったケースも考えられます。

海外赴任に帯同するかどうかは、本人のみならず家族の生活をも大きく変える大切な選択です。

・どんな暮らしがしたいか
・何を大切に生きていきたいか
・どんなことに不安を感じているか

など、互いの意見も尊重しながら、ていねいにすり合わせておきましょう。

片方が納得しないまま進めてしまうと、後から亀裂が入ってしまうこともあります。

不満を残したまま帯同すると、あとから修正するのが困難となってしまうため、あらかじめ話し合っておくようにしましょう。

家族帯同で海外赴任する3つのメリット

  • 家族としての絆が深まりやすい
  • 家族が貴重な経験を得られる
  • 子供に充実した教育環境を提供できる可能性が高い

海外駐在の任期は3〜5年が一般的です。

休暇中に旅行へ行ったり、異なる文化に触れることができたりと、家族を連れて海外赴任をするメリットはたくさんあります。

ここからは海外赴任で家族を帯同するメリットについて3つ紹介します。

家族としての絆が深まりやすい

家族帯同の一番のメリットは、一緒に暮らすことで家族の結びつきがより強固になることです。

海外生活では、ゼロから周囲との関係性を築いていく必要があるため、ストレスがあるもの。互いに支え合って乗り越えることで、家族の団結力を高めることができます。

また、日本と違って友人や親戚が近くにいないため、必然的に家族で過ごす時間も多くなります。

そのため、思い出をたくさんつくったり、子供の成長を間近で見たりすることができる貴重な時間となります。

家族が貴重な経験を得られる

海外での生活は、文化や価値観、生活スタイルも違うため、はじめは何もかも新鮮に映ります。

日本とは異なる環境で、多様な価値観に触れながら生活できること自体が貴重な経験です。

子供にとっては大人以上に刺激も多く、海外生活を通して大きく成長するチャンスを得ることができます。

子供に充実した教育環境を提供できる可能性が高い

国や地域によって異なるものの、世界には高い教育レベルを誇る学校が多くあります。

海外での学校の選択肢

  • 現地校
  • 日本人学校
  • インターナショナルスクール

それぞれメリット・デメリットがありますので、よく考えて家族と相談しながら決めて下さい。

また、会社によっては入学金や授業料など教育費用の大半を負担してくれることもあるため、会社の規定を確認しておくようにしましょう。

現地校・インターナショナルスクールであれば語学を習得することができます。「帰国子女枠」で受験もできるようになるため、子供教育の大きなアドバンテージになります。

家族帯同で海外赴任する3つのデメリット

  • 家族が馴染めない可能性がある
  • 治安や衛生面への不安がある
  • 配偶者のキャリアが中断される

海外赴任で家族帯同するのには多くのメリットがあります。ですが一方で、家族帯同するデメリットやリスクについても考えなければなりません。

ここからは海外赴任で家族を帯同する3つのデメリットについて解説します。

家族が馴染めない可能性がある

新しい環境に飛び込んでゆくのは誰にとっても不安を感じるもの。それが言葉も通じない海外であればなおさらのことです。

子供にとっては、慣れ親しんだ日本の学校や友人から離れて、転校先の環境に馴染めるかは重大です。

配偶者にとっても、日本と異なる文化の中で周囲に頼れる人が少なく、孤独を感じ、メンタルに支障をきたすケースも少なくありません。

単身赴任とは違い、仕事に邁進するだけでなく、慣れない土地で奮闘する家族のケアも重要だということを覚えておきましょう。

治安や衛生面への不安がある

世界でも日本はトップレベルに治安が良い国です。夜に一人で外出できる、子供が一人で習い事や遊びに行ける国というのは、世界の中でもめずらしいです。

海外の治安は日本と同じではありません。治安や衛生面に不安がある国や地域へ赴任する場合は、確実に安全が確保されているか、事前にしっかりと確認しておいて下さい。

海外で万が一のことがあってからでは遅いです。もし安全・衛生面で不安が残る場合は、単身赴任を選択すべきでしょう。

配偶者のキャリアが中断される

配偶者が仕事をしている場合、海外赴任で帯同すると退職・休職によりキャリアが中断されてしまいます。

配偶者のキャリアが中断されると、その分の収入も減ります。最近ではジョブリターン制度を取り入れている企業も増えましたが、休職前の職場やポジションに戻れるケースはまだ低いのが現状です。

夫婦共働きの場合は、退職・休職・復職についてよく話し合ってから、帯同するか決めましょう。

単身で海外赴任する3つのメリット

  • 仕事に集中できる
  • 自由気ままに行動できる
  • 家族帯同より収入が多くなる可能性が高い

一方で、単身で海外赴任する人も約半数います。

家族と離れて一人で赴任するのは寂しい反面、自由気ままに行動ができるメリットもあります。

ここからは、単身赴任のメリットについて3つ紹介します。

仕事に集中できる

家族が一緒に暮らしていると、子供の世話や家事の分担がありますが、単身赴任であれば集中して仕事をすることができます。

ですが、日本に残った配偶者の家事の負担が増えてしまうのも忘れてはいけません。

家族にはまめに連絡を取り、感謝の意を伝えましょう。何か困っていることがあれば家事代行などを利用するなど、海外からでもサポートできる体制を整えておくことをおすすめします。

自由気ままに行動できる

家族と離れ、一人で駐在生活を送るのは誰でも寂しいもの。ですが一方で、自分自身に多くの時間を使うことができます。

もし単身赴任するのであれば、ぜひ今までできなかった事や、新しい事などにチャレンジしてみてください。

異文化に触れることは、将来のキャリア設計の大きなプラス材料になります。

旅行や食べ歩きなど、まずは身近なところから始めてみて、SNSなどで発信してください。きっと新たな気づきがあるはずです。

家族帯同より収入が多くなる可能性が高い

単身赴任では、日本と海外で二世帯の生活を支える必要があります。そのため、会社から単身赴任手当や留守手当がつく場合もあります。

配偶者が仕事を持っているケースでは、日本でも変わらず仕事を継続できるため、世帯収入としても家族帯同と比べて増えます。

単身赴任となった場合の手当や、家族帯同との比較については企業によって異なるため、事前に会社の給与規定や海外赴任の規定などを確認するようにしましょう。

単身で海外赴任する3つのデメリット

  • 支出が増える
  • 子供の成長を見ることができない
  • 自己管理が大変

自由で独身のような気分を味わえる単身赴任ですが、やはりデメリットも大きいです。

数年にわたって家族と離れて暮らすため、家族へのフォローをしっかりしないと関係性が悪化してしまう場合もあります。

ここからは、単身で海外赴任するデメリットを3つ紹介します。

支出が増える

前述の通り、単身赴任は手当が増える可能性もありますが、その分支出も多くなりがちです。

  • 現地と日本の生活を支えるため出費が増える
  • 外食や趣味にお金を使ってしまう可能性が高い

収入が増えたからといって無駄遣いするのではなく、自己投資や家族の将来のために使うよう心がけましょう。

子供の成長を見ることができない

小さな子供がいる場合、子供の成長を間近で見られないのが最大のデメリットです。

子供の成長は早く、あっという間に大きくなります。成長する姿を間近で見ることができず、1〜2年に一度しか会えないのは、やはり寂しいものです。

ですが、今ではSkypeやZoomなど、ネット環境さえあればいつでも顔を見ながら会話することができます。

たとえ直接触れ合うことはできなくても、なるべくこまめに家族と連絡をとり、子供の成長を見守るようにしましょう。

自己管理が大変

駐在生活において自己管理は重要な課題です。

単身赴任の場合、どうしても外食が増えたり、健康管理を怠ったりと、生活が荒れてしまう可能性があります。

家族から離れて寂しい思いをし、体まで壊してしまっては元も子もありません。

家事含め、身の回りのことや体調管理を怠らないなど、自分を律する強さも求められることを覚えておいて下さい。

海外赴任について覚えておきたい5つのポイント

  • 任期は3〜5年が一般的
  • 年収アップが期待できる
  • 1年もしくは2年に一度は会社負担で一時帰国できる
  • 住居費・学費などを会社が負担してくれる
  • 最低限の語学力は必要

ここまで、海外赴任を家族帯同と単身赴任のメリット・デメリットについて解説しました。

ここからは、海外赴任におけるポイントを5つ紹介します。

任期は3〜5年が一般的

海外赴任の任期は平均で3〜5年といわれています。この背景としては、海外赴任を育成目的としている企業が多いためです。

どれだけ有能な人材であったとしても、海外赴任直後から成果を上げるのは難しいもの。3〜5年の時間をかけ、育成〜戦力として活躍〜引き継ぎのサイクルで回している会社が一般的です。

また家族がいる場合は、長期間の海外生活は負担が大きいことに配慮して、赴任期間に上限を設けているケースもあります。

年収アップが期待できる

海外赴任すると日本の給与に加えて海外赴任の手当がつくため、年収アップが期待できます。

また、日本国内だと天引きされる社会保険料や税金などの控除がなくなり、現地での税金は会社が代わりに払ってくれる場合もあるため、手取りが増えます。

海外駐在員の収入については以下の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

1年もしくは2年に一度は会社負担で一時帰国できる

会社によって頻度や補助額は異なりますが、駐在期間中に1年もしくは2年に一度は会社負担で一時帰国することができます。

また休暇制度も日本とは異なるため、国や地域にもよりますが、日本よりも長期で休暇期間を取得できる場合もあるでしょう。

  • 往復の航空券
  • 空港からの電車賃またはレンタカー代
  • 国内での宿泊費

などを補助してくれる場合もありますので、事前に会社の規定を確認しておくことをおすすめします。

住居費・学費などを会社が負担してくれる

海外赴任では安全面への配慮から、セキュリティが高く、広い住居に住めることが多く、その費用も会社負担である場合がほとんどです。

また、家族帯同の場合は現地での子供の教育費の全額もしくは大半を負担してくれる企業が多く、自己負担が少なく高いレベルの教育を受けることができます。

前述の通り、学校も日本人学校・現地校・インターナショナルスクールなどがあります。お子様の将来や教育方針をよく考え、選択するようにしてください。

最低限の語学力は必要

駐在する国や役職、仕事内容によって大きく異なりますが、現地で滞りなく業務を遂行するためには、最低限の語学力は必要です。

英語能力の目安

  • 欧米諸国:TOEIC800点以上が望ましい
  • アジア・アフリカ諸国:TOEIC700点以上は欲しい

あくまで目安ですが、英語圏や第二言語としての英語力が高い欧米諸国では、クライアントや同僚と対等に渡り合える高い英語力が必要とされるため、TOEICでいうと800点以上が望ましいといわれています。

一方、アジアやアフリカでは、シンプルな英語表現でコミュニケーションを取ることが多いですが、業務を滞りなく行うためには、目安としてTOEIC700点以上は欲しいところです。

まとめ

海外赴任において、家族を帯同するか単身赴任をするかは大きな決断です。

どちらにもメリット・デメリットがあるため、家族とよく相談し、互いに納得した上で選択するようにしましょう。

海外赴任は、日本国内での役職より責任が重い仕事を任されることも多いです。ですが、現地での経験は今後のキャリア形成にも大きく寄与します。

人生設計においてどういうキャリアを積んでいきたいのか、また家族全体としてどうありたいのか、という問いに向き合いながら、自分たちにとってベストな選択ができると良いですね。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

もし海外駐在に関して詳しく知りたいという方は、以下の記事で詳しく解説していますので、もしよかったら読んでみてください。

それではまた次の記事でお会いしましょう。Have a great day!